herb

たらのき

学名
Aralia elata
科名
ウコギ科
別名
楤(タラ)・桵(タラ)・鳥不宿(トリトマラズ)・独活もどき(ウドモドキ)・ダライゲ・ダラ
昔から使われてきた利用効果
  • 肝機能
  • 腎機能
  • 利尿
  • 健胃・消化促進

8月下旬のたらの木

8月下旬のたらの木

樹皮には大きなとげがたくさんある

樹皮には大きなとげがたくさんある

民間薬草研究家 井澤嵯壽のひと言

山菜の王様とも言われる「たらの芽」ですが、ほろ苦さと栄養価が高いことで人気です。阿蘇の山沿いにも自生しているたらの木をよく見かけます。棘があるため収穫時は必ず厚手の手袋が必須となり慎重に作業しています。 棘の少ない女だら(メダラ)と棘の多い男だら(オダラ)があるようです。

この薬草を使ったオススメ商品

利用情報

採取時期 根・樹皮・枝・葉:秋、芽:3〜4月
利用部位 根・樹皮・枝・葉・芽
利用方法
  • 飲用
    採取した根・樹皮・枝・葉を水で洗い刻んで、根・樹皮・枝は日干し、葉は陰干しにします。完全に乾燥したら、焙煎(フライパンなどで煎る)します。薬缶で煎じるか急須に淹れて、お茶として飲みます。利尿・健胃作用に優れているといわれ、糖尿病の予防、肝・腎機能の改善に使われてきました。
  • 食用
    芽・若葉は、天ぷら・茹でて和え物・漬物・炒め物・おひたしにて食べます。独特の香りとほろ苦さが癖になる美味しさです。
相性のよい薬草
  • よもぎ+とうもろこしのひげ
    肩がこる・背中が痛む・ムカムカと吐き気がある・だるい・根気がないなどの症状があるときは、肝臓が悪い可能性があります。そんなときは、たらの木・よもぎ・とうもろこしのひげの乾燥したものを一緒に煎じて飲むとよいそうです。また、肝臓病の黄疸には乾燥したくちなしの実を加えて飲むと効果的です(熊本県阿蘇郡南阿蘇村)。
注意すること
  • とげに注意
    樹皮に鋭いとげがあるので、採取するときは厚手の革手袋を使って作業をしてください。とげに刺さると魚の目になる場合があります。
  • ※ 本サイトの情報は、阿蘇薬草園創業者の幼少時代からの経験や、熊本を中心に語り継がれてきた民間薬草の使い方を収集し、実践した内容をもとに、現代に合わせてわかりやすく編集したものを掲載しています。
  • ※ 本サイトの記述に基づいて利用される場合は、すべて自己責任の上でご利用ください。事故やトラブルに関しての責任は一切負いかねますので予めご了承ください。
  • ※ 不安な方や症状がひどい方は専門医の診察を受け、通院されている方は必ず担当医にご相談の上でご利用ください。

基本情報

生態的特徴 落葉低木
  • 国内分布:
    全国
  • 生育場所:
    日当りのよい山野
  • 開花時期:
    7〜8月
形態的特徴 高さ2〜5m。幹はあまり分岐せず真っ直ぐに立ち、上方で枝分れし、葉は先端だけに集中する。樹皮には大きなとげが多くある。葉は奇数二回羽状複葉で、長さ50〜100cmにも達する。葉柄は長さ15〜30cmで基部がふくらみ、葉を四方に突き出す。小葉は卵形から楕円形で長さ5〜12cmで裏は白色を帯びる。葉全体に毛が多いが、次第に少なくなり、柄と脈状に粗い毛が残る。
夏に白黄色の小花を球状に集めてつけ、花弁は三角形で5枚、雄しべは5本で突き出ている。花後、紫黒色球形の核果を結ぶ。幹に棘が少なく、葉裏に毛が多くて白くないものをメダラといい、食用に栽培されている。
生薬名 楤根皮(タラコンピ)
生薬成分 サポニン (α-タラリン、β-タラリナロシドABCなど) 、トリテルペン、ステロールなど
用途 血糖
image
読み込み中