herb

すぎな

学名
Equisetum arvense L.
科名
トクサ科
昔から使われてきた利用効果
  • 利尿
  • 解熱
  • 鎮咳・去痰
  • 止血
  • 消炎

5~7月は色鮮やかで繁殖力も強い

5~7月は色鮮やかで繁殖力も強い

主に栄養茎を採取する

主に栄養茎を採取する

11月でもいたる所に生えている

11月でもいたる所に生えている

民間薬草研究家 井澤嵯壽のひと言

若い頃、井戸さらえ(浅くなった井戸を元の深さに戻すため土を掘り出すこと)をした土を、何もない場所に積み上げたところ、いつの間にか、すぎなが芽を出しているのに驚いたものです。発芽の条件が整うまで長い間待ち続ける強い生命力は、薬草としての効果を存分に発揮してくれることと思います。

この薬草を使ったオススメ商品

利用情報

採取時期 5〜7月
利用部位 全草
利用方法
  • 飲用
    栄養茎を中心に採取した全草を水で洗い、陰干しにします。完全に乾燥したら、お好みで焙煎(フライパンなどで煎る)します。飲みやすくなり長く保存できます。乾燥または焙煎したものを、薬缶で煎じるか急須に淹れて、お茶として飲みます。利尿作用に優れているといわれ、糖尿病の予防、鎮咳・解熱・回虫駆除などに使われてきました。
  • 食用
    若芽やつくしを使います。生のものは、茹でておひたし胡麻醤油、煮付け、佃煮にします。乾燥のものは、芋や油揚げの煮物、佃煮などにすると美味しくいただけます。
  • 浴用
    生・乾燥・焙煎したものの何れかを、1Lの水に1つかみ入れ煎じてお風呂に入れます。皮膚のかゆみ・かぶれの改善に使われてきました。
  • 塗用
    生・乾燥・焙煎の何れかを煎じて作った液を患部に塗ります。止血、皮膚のかゆみ・かぶれの改善に使われきました。
  • 洗用
    塗用と同じ液で患部を洗い清めます。傷や皮膚のかゆみ・かぶれの消毒に使われきました。
相性のよい薬草
  • よもぎ+はとむぎ
    アレルギー、アトピーなどの湿疹、かゆみがあるときは、体質改善としてカルシウムをよく取り、すぎな、よもぎ、はとむぎの乾燥したものを濃いめに煎じて飲むと効果があるといわれています(熊本県上益城郡益城町、御船町)。
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基本情報

生態的特徴 夏緑多年生シダ植物で、一度生えると除草が大変困難。
  • 国内分布:
    全国
  • 生育場所:
    湿気の多い山野、畑地、道ばた
  • 開花時期:
    なし(花をつけない)
形態的特徴 長く横走する黒褐色の根茎から直立した地上茎を生じ、輪状に枝を出す。茎は2種類あり、淡褐色の胞子茎はつくしと呼ばれ早春に生える。栄養茎はすぎなと呼ばれ、つくしの後に生え、30cm程の高さ、緑色で節に鱗片状の葉をつける。
生薬名 問荊(モンケイ)
生薬成分 珪酸、サポニン、フラボノイド脂肪、ビタミンC
用途 利尿薬
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