herb

みかん

学名
Citrus unshiu (Swingle) Marcow.
科名
ミカン科
別名
温州蜜柑(ウンシュウミカン) *標準和名
昔から使われてきた利用効果
  • 健胃・消化促進
  • 鎮咳・去痰
  • 冷え改善
  • 風邪予防
  • 消炎
  • 美肌
  • 老化対策
  • 鎮痛
  • 滋養強壮

青みかんとして採取する7月中旬の果実

青みかんとして採取する7月中旬の果実

11月初旬の自然栽培みかん畑

11月初旬の自然栽培みかん畑

人の手で丁寧に磨き選別を行う出荷作業

人の手で丁寧に磨き選別を行う出荷作業

民間薬草研究家 井澤嵯壽のひと言

完熟みかんの皮は、生薬の「陳皮(ちんぴ)」としても有名。私は寝つきが悪いときに、焼酎漬けにしたものをお湯割で飲んでいます。体の芯から温まりぐっすり眠れます。青みかんは未熟な青い時期に早摘みした状態のもので、花粉症の改善に効果があるといわれており、色々な機関で研究が進められています。丸ごと摂取することがポイントですので、できるだけ無農薬または減農薬のものを選びましょう。

利用情報

採取時期 青みかん:6月下旬〜7月下旬、完熟みかん:10月〜12月
利用部位
利用方法
  • 飲用
    果皮をむかずに丸ごとスライスし、完全に乾燥させ、薬缶で煎じるか急須に淹れて、お茶として飲みます。プロセッサーなどで粉末にすると、丸ごと摂取でき、保存も簡単です。その他、冷えや不眠でお悩みの方には、焼酎に漬けたものをお湯で割って飲むことをおすすめします。
    完熟みかんは、血圧降下・健胃・鎮吐・鎮咳作用に優れているといわれ、冷え・胃腸機能の改善、身体の痛み緩和、風邪の予防に使われてきました。青みかんは、抗アレルギー・抗炎症・抗酸化作用に優れているといわれ、花粉症・アトピー・肌荒れの改善に注目されています。
  • 食用
    丸ごと摂取するには、ジャムや砂糖煮などがおすすめです。
  • 浴用
    丸ごとお風呂に入れてみかん風呂にすると、体が温まり、香りもよく、風邪の予防や疲労回復に効果が期待できます。
  • 塗用
    青みかんの果皮をむかずに丸ごとスライスした実と、せんふり・アロエ(少々)を菜種油に漬込んだものを肌や髪に塗ります。ツヤと潤いを与え、美肌づくり・白髪予防におすすめです。
  • 洗用
    洗面器にお湯をはり、塗用で使用した青みかん油を3〜5滴落として、リンス替わりに使います。また、実を蒸留して蒸留水を作り、シャンプーとして、髪にふりかけもみ洗いし、マッサージすると、抜毛や白髪の予防に効果が期待できます。目に入らないように注意してください。
相性のよい薬草
  • 菜種油+せんふり+アロエ+よもぎ
    抜毛や白髪、髪のツヤなど髪毛のお悩みには、菜種油・せんふり・アロエ・よもぎなどを一緒に使います。
  • ※ 本サイトの情報は、阿蘇薬草園創業者の幼少時代からの経験や、熊本を中心に語り継がれてきた民間薬草の使い方を収集し、実践した内容をもとに、現代に合わせてわかりやすく編集したものを掲載しています。
  • ※ 本サイトの記述に基づいて利用される場合は、すべて自己責任の上でご利用ください。事故やトラブルに関しての責任は一切負いかねますので予めご了承ください。
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基本情報

生態的特徴 長崎県原産の常緑小高木。温暖な気候を好むが、柑橘類の中では比較的寒さに強い。
  • 国内分布:
    本州(関東以南)、四国、九州
  • 生育場所:
    暖地で栽培
  • 開花時期:
    5〜6月
形態的特徴 高さ2〜4m。葉は互い違いに生え、長さ7〜10cmの楕円形で先が尖っている。5〜6月に葉の付け根に5は弁の小さな白い花をつける。7月〜9月に果実が育ち、10〜12月に黄橙色に熟す。
生薬名 陳皮(チンピ)
生薬成分 精油(d-limonene, aurapyene, auraptin, linalool, terpineol など)、フラバノン配糖体(hesperidin, neohesperidin, naringin, nobiletin など)、アルカロイド(synephrine など)、ペクチン、クエン酸
用途 芳香性苦味健胃薬、漢方処方用薬として健胃消化薬、鎮咳、去痰薬とみなさる処方及びその他の処方に高頻度に配合される
出典 生薬名〜用途:国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所 薬用植物総合情報データベース(http://mpdb.nibiohn.go.jp/
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