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干し椎茸の食べ方

前回は「干し椎茸」の干し方についてお話ししましたが、お試しいただけましたでしょうか。
さて、今回は「干し椎茸」の食べ方についてお話しします。

干し椎茸 干し方

「干し椎茸」は鎌倉時代頃より汁物や煮物、江戸時代頃より天ぷらなど、古くから出汁や具材など多岐にわたり利用されてきた、日本食には欠かせない食材です。
その中でも、煮干し・炒り子・鰹節・昆布などの海産物や、小松菜・チンゲン菜・野沢菜などの青菜と組み合わせた料理方法は、現代にいたるまで数限りなく生み出されてきました。

干し椎茸 海産物 青菜

その理由は、もちろん美味しい!ということもありますが、丈夫な骨をつくることが目的でもあります。
前回、「干し椎茸」を干すことでビタミンDがアップするというお話しをしました。このビタミンDは体内において、カルシウムの吸収を促し骨への沈着を助け、血液中のカルシウム濃度を一定に保つ、とても大切な働きをしています。

そこで、カルシウムが豊富な海産物や青菜に、「干し椎茸」のビタミンDを加えることにより、カルシウムを効率よく体内に取り入れる工夫を、日々の食事の中で実践してきたというわけです。
昔の人々は現代の栄養学を知る由もありませんが、自然の中で体験し、試行錯誤しながら、答えを導き出してきたのだと思うと、汁物ひとつとっても先人達の偉大さを感じることができますね。

干し椎茸 にゅうめん

それでは最後に、「干し椎茸」の種類をご紹介します。
種類といえば品種による違いと思われるがちですが、「干し椎茸」の場合は、収穫時期や傘の開き具合・模様の違いなどによって、種類いわゆる呼び名が分かれているようです。

<収穫時期別>

春子(はるこ) 2月~4月頃のもの。
藤子(ふじこ) 5月(藤の花が咲く)頃のもの。
秋子(あきこ) 9月~11月頃のもの。
寒子(かんこ) 12月~1月頃のもの。

<傘の形状別>

冬菇(どんこ)
1月~2月上旬頃に収穫される、傘の開きが少なく、ふっくらとして肉厚で、表面に亀裂が入っているもの。
冬菇の中でも傘に白い亀裂が入り、肉厚で形が良いものは「天白冬菇(てんぱくどんこ)/花冬菇(はなどんこ)」と呼ばれています。さらに、天白冬菇が雨露にあたり、傘の表面に茶褐色の亀裂が入ったものは「茶花冬菇(ちゃばなどんこ)」と呼ばれ、どちらも収穫量が極めて少なく「干し椎茸」の最高級品とされています。

香菇(こうこ)
冬菇に近い厚みと、香信に近い傘の開きがあり、両者の中間にあたるもの。

香信(こうしん)
晩春または秋の高温期に収穫される、傘が8~9分ほど開き、冬菇に比べ厚みがなく平らで、表面が滑らかなもの。

2回にわたりお話しした「干し椎茸」ですが、日本食離れや中国産におされて、昔ながらの原木椎茸栽培をされる生産者が阿蘇でもだいぶ少なくなりました。
昨今、骨粗しょう症や癌予防に効果があるとして注目されていますが、一度手放したものを取り戻すのは至難の業です。日本人の健康と世界に誇れる食文化を支えてきた「干し椎茸」、この機会に少しづつでも毎日の食生活に取り入れていただければと思います。

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