herb

おおばこ[大葉子・車前]

おおばこ

学名
Plantago asiatica L.
科名
オオバコ科
別名
カエルバ、カエルッパ、オバコ、オンバコ、相撲取り草(スモウトリグサ)
昔から使われてきた利用効果
  • 整腸
  • 便通
  • 下痢止め
  • 鎮咳・去痰

8~9月に花茎を伸ばし種子の形態が見える

8~9月に花茎を伸ばし種子の形態が見える

9月下旬の道沿い

9月下旬の道沿い

10月上旬の畑端

10月上旬の畑端

民間薬草研究家 井澤敏のひと言

生薬名で車前草というとおり、昔は馬車道によく繁殖していたことから、「馬車道草」とも呼ばれていました。私は幼少の頃より、喘息を患っており、よもぎとおおばこのお茶を祖母より飲まされていました。咳・痰によく効き、今でも愛飲しています。

利用情報

採取時期 全草:5〜8月、種子:10月
利用部位 全草・種子
利用方法
  • 飲用
    採取した全草・種子を水で洗い、陰干しにします。完全に乾燥したら、お好みで焙煎(フライパンなどで煎る)します。飲みやすくなり長く保存できます。乾燥または焙煎したものを、薬缶で煎じるか急須に淹れて、お茶として飲みます。緊急時など生のものを使用する場合は、水に対して多めに全草を入れ煎じるのがポイントです。整腸・消炎作用に優れているといわれ、腹痛・下痢止め、鎮咳・去痰、喘息の改善に使われてきました。よもぎなど相性のよい薬草と一緒に飲むことをおすすめします。
  • 食用
    天ぷら、菜飯、七草粥の「ほとけのざ」の代替として使われていた時期もあるそうです。
  • 塗用
    よもぎ・またたびの実(虫癭果と呼ばれるデコボコした形状)と一緒に焼酎で煎じます。煎じ液を身体の痛い・かゆい部分に塗ります。目に使う場合は、目を閉じて瞳に入らないように気をつけてください。
  • 洗用
    よもぎ・お茶の茎と一緒に煎じます。煎じ液で目を洗い清めます。目やに・目のかゆみ・ただれの改善に使われてきました。
相性のよい薬草
  • よもぎ
    風邪や喘息の咳・痰がひどいときは、おおばこ・よもぎの組み合わせが非常に効果的です。1Lの水に対して、生のものは2つかみ、乾燥または焙煎したものは1つかみの量を煎じます。実際に、アレルギー体質の私は頻繁に喘息の発作を起こしていましたが、とてもよく効きました。煎じたものをうがいをするようにガラガラとやりながら飲み込み、痰が出たら吐き出します。なるべく濃いめに煎じて、温かいものを使用した方が効果が高いようです。
  • よもぎ+げんのしょうこ
    腹痛や下痢のときは、おおばこ・よもぎ・げんのしょうこの乾燥したものを煎じて飲むと症状が止まるといわれています(熊本県菊池郡大津町)。実践したところよく効きました。
  • ※ 本サイトの情報は、民間薬草研究家・井澤敏の幼少時代からの経験や、熊本を中心に語り継がれてきた家伝・秘伝を収集し実践した内容をもとに、現代に合わせてわかりやすく編集したものを掲載しています。
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薬草の徒然日記

どんべー包み

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喘息と祖母

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基本情報

生態的特徴 多年生草本で、土壌及び気候に対する適応性が高く、日本では寒冷地から暖地まで広く栽培が可能。
  • 国内分布:
    全国
  • 生育場所:
    野原、道ばた、空き地
  • 開花時期:
    4〜9月
形態的特徴 葉は基部がら多数根生し、葉身は長さ4~20cm、幅3~8cmの卵形~広卵形で数本の明瞭な平行脈をもち、生長の良いものでは縁が波打つ。無毛または少量の毛がある。葉柄は、葉身と同じ程度の長さがあり、断面は半月形で内側を囲むようになっている。春から秋にかけて10~50cmの花茎を延ばし、先端から1/3~1/2に白色または薄紫色の風媒花を多数付ける。花は雌性先熟で、下の方から順に開花する。果実は4mm程度のカプセル状で、成熟したものに触れると容易に中央の横線で上部がはずれ、4~6個の黒色の種子がこぼれる。生育状況に応じて葉の大きさなどがさまざまであり、近縁のセイヨウオオバコとの区別に注意が必要である。
生薬名 車前子(シャゼンシ)
生薬成分 粘物質(plantasan)、イリドイド配糖体(aucubin, geniposidic acid など)、acteoside、syringing など
用途 去痰、消炎、利尿、止瀉、鎮咳薬
出典 国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所 薬用植物総合情報データベース(http://mpdb.nibiohn.go.jp/
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