herb

どくだみ

学名
Houttuymia cordata Thumb.
科名
ドクダミ科
別名
之布岐(シブキ)・毒溜め(ドクダメ)・魚醒草(ギョセイソウ)
昔から使われてきた利用効果
  • 循環機能
  • 便通
  • 消炎
  • 俳膿
  • 美肌

5月上旬の開花前の柔らかい葉

5月上旬の開花前の柔らかい葉

日陰でもよく育つ

日陰でもよく育つ

6月上旬に小さい花をつける(花に見える白色部分は花弁ではない)

6月上旬に小さい花をつける
(花に見える白色部分は花弁ではない)

つぼみから開花時期にかけて採取

つぼみから開花時期にかけて採取

民間薬草研究家 井澤敏のひと言

古くは之布岐(シブキ)と呼ばれ、江戸時代中期頃から「毒を矯める・止める」から「どくだめ」、それが変化して「どくだみ」となったようです。私のまわりでは、「毒下し」「吸い出し薬」と呼ばれ、お腹の調子が悪いとき、化膿したときなどに使われてきました。また、野や山での治療法としても伝えられています。

利用情報

採取時期 6〜7月(開花時期)
利用部位 茎・葉・花
利用方法
  • 飲用
    採取した茎・葉・花を水で洗い、陰干しにします。完全に乾燥したら、お好みで焙煎(フライパンなどで煎る)します。飲みやすくなり長く保存できます。乾燥または焙煎したものを、薬缶で煎じるか急須に淹れて、お茶として飲みます。ただし、飲用期間には注意が必要です(注意すること参照)。血圧降下・排膿・抗炎症・鎮静作用に優れているといわれ、動脈硬化・高血圧の予防、便秘・肌荒れの改善、化膿止めなどに使われてきました。
  • 食用
    においのきつい薬草は、乾燥したり熱を加えることでにおいが和らぐため、昔から炊いたり天ぷらなどにして食べられていたようです。
  • 浴用
    あせも・にきび・肌荒れなどには、古くから、生葉や乾燥したものを四季を問わず使われていたようです。
  • 塗用
    茎・葉・花の煎じ液、焼酎に漬込んだ液を患部に塗ります。耳だれ・鼻水、あせも、にきび・吹き出物などに使われてきました。蒸留したものを、化粧水として使う方法もあります。
  • 洗用
    塗用と同じ液で患部を洗い清めます。目やに・蓄膿症・皮膚のかゆみ・炎症などの消毒に使われてきました。
相性のよい薬草
  • よもぎ
    湿疹・かぶれ・あせも・肌荒れをおこしたときは、どくだみ・よもぎの乾燥したものを煎じて飲みます。乾燥したものをお風呂に入れて入浴するのも非常に効果的といわれています(熊本県熊本市東区戸島町)。きはだも追加すると効果が増すといわれています(熊本県球麻郡五木村)。浴用に、どくだみ・よもぎ・ゆきのした・桃の葉を使う地域もあり評判がよかったそうです。
  • よもぎ+びわの葉 / いちぢく
    痔が悪いとき(特に切れ痔)などには、どくだみ・よもぎ・びわの葉をすりつぶし、ドロドロになるまで煎じ込み、これを肛門に塗布すると非常に効果的と伝えられています(熊本県阿蘇郡南阿蘇村)。その他、天草の本渡では、どくだみ・よもぎ・いちぢくの生の葉をすりつぶし、水またはお湯を少し入れて煮詰めたものを使うそうです(熊本県天草市)。
    乾燥したものは粉末にして、水またはお湯を入れて煮詰めて使ってもよいようです。
注意すること
  • 長く続けて飲まない
    半年・1年・2年、場合によっては3年以上続けて飲んでいる人もいるようですが、長く続けて飲むと色々な弊害があるといわれています。目がかすむ・お腹が痛い・便秘がひどくなった・湿疹・かぶれ・あせも・肌荒れ・乾燥肌・頭痛・下痢・血圧の不安定などを訴える方が多くいたようです。現在も似た症状を訴える方に出会うことがあります。特に大都会に住んでいる方に多いようです。
    先人たちはこのようなことがないように飲み方を研究していたようです。
    1つ目は、1ヶ月飲んだら7日〜半月休み、どくだみを一旦体から切ることをすすめています。
    2つ目は、よもぎや他の薬草を何種類か同時に飲むと弊害がないといわれています。
    体質や体調などにも関係してきますので、長く飲み続けた方全員に当てはまるとはいえませんが、用心するにこしたことはありません。
  • 妊娠中は飲まない
    髪の毛や肌が白く、視力の低い子(先天性白皮症)が生まれることがあったそうです。そのため、用心した方がよいと伝えられています。
  • ※ 本サイトの情報は、民間薬草研究家・井澤敏の幼少時代からの経験や、熊本を中心に語り継がれてきた家伝・秘伝を収集し実践した内容をもとに、現代に合わせてわかりやすく編集したものを掲載しています。
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基本情報

生態的特徴 夏緑性多年生草本で、株全体に特有のにおいを有す。
  • 国内分布:
    本州、四国、九州、沖縄
  • 生育場所:
    低地のやや湿った場所
  • 開花時期:
    晩春〜初夏
形態的特徴 高さ20~80cm。地下茎(根茎)は白色の円柱形で横に這い、節部から細根を出す。葉は長柄を有し、葉身は広卵状心臓形、基部は心形、鋭先頭、長さ3~8cm、全縁、上面は青味を帯びた暗緑色、下面は白緑色、互生、茎とともにしばしば紅紫色を帯びる。托葉は鈍頭、葉柄下部に合着。花は穂状花序で頂生または腋生、花序は長さ1~3cm、無花被の多数の小花で形成、下部に花弁状の長さ約2cmの白色の総苞片を通常4枚つける。果実は蒴果でやや球形。
生薬名 十薬・重薬(ジュウヤク)
生薬成分 フラボノイド(quercitrin / isoquercitrin / afzeri)、<br>芳香族アルデヒド(decanoylacetaldehyde / laurilaldehyde)、カリウム塩
用途 ほとんど民間的に使用される。乾燥物は緩下剤、利尿剤として煎用され、生植物またはあぶったものは、膿瘍、創傷などに用いる。
出典 国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所 薬用植物総合情報データベース(http://mpdb.nibiohn.go.jp/
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