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  • 井澤敏の薬草小話

祖母の荒療法

端午の節句も間近、よもぎ餅やよもぎ風呂など『よもぎ』の季節も本番です。
さて今回は、『よもぎ』にいつて、私の幼少期の思い出をお話しします。

私は幼少の頃より虚弱体質で親は「この子はいつ死んでもおかしくない子」といわれて、他の兄弟より大事に育てられていたようです。
今でも私の脳裏に浮かぶのは小学2年生頃(1951~1952年頃)のことです。喘息がひどく学校を早退して帰る途中の畦道(昔は今みたいな通学路ではなく田舎では畑の畦道が通学路でした)で、喘息がひどく苦しくなり倒れ息も絶え絶えになっているところを、農作業で通りがかった村人に病院(村には一軒しかなかった)に担ぎ込まれ、一命を取り留めたことがあったことを昨日のように思い出されます。
また、この喘息による余病で中耳炎を引き起こし、今でも左耳は全く聴こえず右耳も難聴で、とても苦労していますが、まだ生きています(現在74歳)。

畦道

このなかなか治りにくい喘息と中耳炎(=耳だれ)を止めてくれたのが、現代医学の「咳止め注射」と民間療法の「よもぎ+虎耳草(キジンソウ/別名ユキノシタ)=耳だれの治療」です。
特に民間療法の『よもぎ』の使い方は、今ではちょっと考えられないあり方でした。
また、私の祖母は薬草の知識・使用方法や漬物などに特出していました。

よもぎ

ユキノシタ

この時に私の中耳炎の耳だれを止めたのは、「よもぎ+虎耳草(ユキノシタ)」を交互に左右の耳に流し込むという荒療法でした。祖母の膝に左耳を上にして「よもぎ+虎耳草(ユキノシタ)」を祖母のツバ(唾)と一緒に手の平でもみ、そのしぼり液を流し入れ、約3~5分そのままにします。今度は右耳を上にして同じように流し入れ、最後に両耳のしぼり液を拭き取るという、今では考えられないとんでもない療法でした。ものすごく「イヤで」逃げ回っていたことを思い出し夢を見ることがあります。

かなりの荒療法でしたが、今では祖母とのよい思い出ででもあります。
『よもぎ』からは少々脱線しましたが、端午の節句を前に、自分自身を振り返る良い機会となりました。

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